大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査は、お尻から1cm強の長い管を入れて大腸を調べる約20分くらいの検査です。強い痛みは5人に1人くらいに起きますが、細いカメラを使ったり、ベテラン内視鏡医がカメラの扱いを工夫することで軽減でき、希望があれば麻酔をしながら行うことも可能です。麻酔は点滴から鎮静剤を投与して行いますがもちろん外来での検査が可能です。
検査当日は2L程度の液体の洗腸剤を飲むことが一般的でしたが、最近では新しい製剤が登場し1Lの洗腸剤で検査ができ味も以前に比べてずいぶん改善しています。
内視鏡診断法
最近の内視鏡では特殊なレーザー光を用いたLCI(linked color imaging)という特殊な観察モードを使用することで大腸癌を赤く鮮明に描出させることができより小さな癌を発見できます。
また発見するだけでなく、特殊な短波長の青い光であるNarrow band imaging(NBI)やBLI(blue laser imaging)のような特殊な観察モードで腫瘍の血管や表面構造を強調させて拡大観察することで内視鏡治療できる癌か、外科切除が必要な癌かを正確に診断することができます。
ステージ0とステージ1の一部の早期癌のみが内視鏡治療で確実に治癒する癌であり、それ以外は主に外科手術が必要となるため精密な内視鏡診断のもとで正しい治療方針を決定することは極めて重要です。
内視鏡治療法
大腸内視鏡治療は大別すると3つの治療法があります。すなわちcold snare polypectomy, 内視鏡的粘膜切除術(EMR)、そして内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)です。
10mm以下の良性腫瘍にはpolypectomy、10mmから20mmくらいまでの腫瘍には内視鏡的粘膜切除術(EMR)が行われています。
そして20mm以上の早期の大腸癌には治療として大腸内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が行われます。
大腸がん情報の資料
大腸がん情報についての資料(PDF)は下記からダウンロードできます。
大腸がん情報(2.2MB)※2023年8月改訂